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少林拳とは

中国河南省登封市にある嵩山少林寺とその周辺地域に伝わる武術(及びその門派)の総称です。禅宗の開祖である『達磨大師』を創始者とするなど創始については諸説ありますが、古来よりの長い実践と研究の歴史を経て徐々に門派として成立したと考えられます。

 

これを物語るものとして、少林寺には『ジェット・リー(当時はリー・リンチェイ)』が主演した映画『少林寺』の基となる石碑があります。

「武徳四年に起こった動乱において、少林寺の武僧らが唐の李世民(後の太宗)軍に対して助力した」

といった記載が石碑にはみられ、少林拳が古くからこの地で盛んだったことが伺えます。

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『皇唐嵩岳少林寺碑』『太宗文皇帝御書碑』などの少林寺に残る石碑。石碑内には、李世民に助力した僧の名前も刻まれている。

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長い歴史の中で多くの中国武術門派に影響を与えていることから、中国では以下のよう謳われることもあります。

 

天下の功夫、少林より出ず(天下功夫出少林)」

 

『義和団の乱』後や『文化大革命』時代など武術を制限する時期もあり、幾度となく消失の危機もありましたが、その本質は決して失われることなく、脈々と現代まで伝わっています。

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少林寺『千仏殿』内部。床のへこみは武僧の練功によってできたものとされ、その激しさが伺える。

少林拳は、突き技、蹴り技の他に関節技、跳躍、防御などをバランスよく含み、きびきびとしたキレのある動き、筋骨や体力を鍛え、体を外面から強くして剛力を用いる武術といった特徴がありその特徴は『拳打一条線』という言葉で表現されます。

これは少林拳の動作が、基本的に路線を一直線に取ることに由来しています。このほかにも『拳打臥牛之地』、『拳打滾出滾入』、『拳打一条線』、『直而不直曲而不曲』などと言った言葉があります。いずれも少ないスペースで練習ができたり直線的な動きを行う少林拳を表現する言葉となります。

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